日本語の同時進行を表す「~ながら、~でありながら」は、韓国語では「~면서」という表現で表します。日本語でもそうですが、韓国語の「~면서」も日常的によく使われる表現ですのでしっかり学びましょう。この記事では、基本的な意味から使い方、そして会話での応用まで詳しく解説します。
韓国語の同時進行「~ながら、~でありながら」を表す「~면서」を学ぼう
日本語で「テレビを見ながら、お菓子を食べました。」というような、「~ながら」という表現をよく使いますよね。韓国語ではこの「~ながら」を「~면서」で表現します。
「~면서」の基本的な意味と使い方
韓国語の同時進行を表す「~면서」は主に「~ながら」「~でありながら」という意味で使われます。
前にくる単語は動詞や形容詞が来ますが、その動詞や形容詞の語幹にパッチムのない場合は「~면서」を、ある場合は「~으면서」を使います。また語幹にㄹパッチムがある場合だけは「〜면서」をそのままつけましょう。
パッチムあり ⇒「動詞、形容詞の語幹+으면서」
ㄹパッチムあり⇒「動詞、形容詞の語幹+면서」
では具体的に動詞や形容詞を当てはめてみてみましょう。
動詞
- 보다(見る)+면서⇒보면서(見ながら)
- 가다(行く)+면서⇒가면서(行きながら)
- 먹다(食べる)+면서⇒먹으면서(食べながら)⇒パッチムあり
- 이야기하다(話す)+면서⇒이야기하면서(話しながら)
- 공부하다(勉強する)+면서⇒공부하면서(勉強しながら)
- 일하다(働く)+면서⇒일하면서(仕事しながら)
形容詞
- 있다(ある)+면서⇒있으면서(ありながら)⇒パッチムあり
- 알다(知る)+면서⇒알면서(知りながら)⇒ㄹパッチム
- 많다(多い)+면서⇒많으면서(たくさんありながら)⇒パッチムあり
- 크다(大きい)+면서⇒크면서(大きくありながら)
- 예쁘다(綺麗だ)+면서⇒예쁘면서(きれいでありながら)
このように単語を当てはめて文章を作ります。
では具体的な例文でみてみましょう。次のように文章の使い方をします。
例文)
1.動作を同時に行う時
- 昼ごはんを食べながら勉強した。⇒점심을 먹으면서 공부를 했다.
- 映画を見ながら話しました。⇒영화를 보면서 이야기했습니다.
2.会話での自然な表現
- 市役所に行きながら帰りに玉ねぎを買って来て。⇒시청에 가면서 돌아오는 길에 양파를 사와 줘.
- 毎日友達と話しながら学校に行きます。⇒매일 친구하고 이야기하면서 학교에 가요.
3.矛盾を表す表現
- 知っていながら知らないふりをしている。⇒알면서 모른척 한다.
- 無いながらもゆとりを持って住もう。⇒없어면서도 여유있게 살자.
- 彼女は綺麗でありながら自信がない。⇒그녀는 예쁘면서도 자신이 없다
このように「~면서」に「도」をつけることで、「~면서도」「~でありながらも」という意味で使うことができます。形容詞が入る場合、単語によっては「도」をつけることで意味的に正しい使い方になります。
「~면서」と似た表現とその違いについて
「〜면서」のフォーマルな表現「〜며」
意味は同じで「〜면서」のフォーマルな表現として「~며」があります。こちらはほぼ書き言葉として、またフォーマルな場面で使われます。ですので日常的な会話では「~면서」を使いましょう。こちらも前につく動詞や形容詞の語幹にまたは名詞にパッチムがない場合は「~며」をある場合は「~으며(動詞、形容詞)」「~이며(名詞)」を使います。
パッチムあり ⇒「動詞、形容詞の語幹+으며」「名詞+이며」
- ミュージシャンであり作家だ。⇒음악가이며 작가이다.
- 音楽を聞きながら勉強しました。⇒음악을 들으며 공부했습니다.
- 悩みながら日々を過ごしていました。⇒고민하며 하루하루를 보내고 있었습니다.
- うちの猫はペットであり家族です。⇒우리집 고양이는 애완동물이며 가족입니다.
その他の「~면서」と似た表現
「〜면서」に似た表現にその他に「~고」と「~는데」などがあります。その違いや使い方の違いを見てみたいと思います。
1.「〜면서」…同じ主語「同時に行う動作」または「矛盾した動作」を表し「~ながら」という意味で使います。
- 음악을 들으면서 책을 읽어요.⇒音楽を聞きながら本を読みます。(同時進行の動作)
- 많이 있으면서 없다고 했다.⇒たくさんありながら無いと言った。(矛盾した動作)
2.「~고」…動作や状態を単純に並列させます。「~して」「~し」という意味で使います。
- 음악을 듣고 책을 읽어요.⇒音楽を聞いて、本を読みます。(時間の流れに沿った連続動作)
- 숙제를 하고 놉아요.⇒宿題をして、遊びます。(時間の流れに沿った連続動作)
3.「~는데」…前後の文の「状況の補足」「対比」をつなぐ。「~だが」「~なのに」「~ですが」という意味で使います。
- 음악은 듣는데 책은 안 읽어요.⇒音楽は聞きますが、本は読まないです。(対比した状況説明)
- 비가 오는데 어떻게 해요.⇒雨が降るのにどうしますか。(状況の補足)
このようにそれぞれ使います。
「~면서」の否定形
「〜면서」の否定形を作るには「〜면서」の前に“안”をつけて表現します。または「~지 않으면서」で作ることができます。
例文)
- 공부 안 하면서 합격할 수 없어요.⇒勉強しないと合格できません。
- 노력도 하지 않으면서 자랑하지 마라.⇒努力もしないのに自慢するな。
- 회사에 안 가면서 뭘 해요?⇒会社に行かずに何をするんですか?
「~면서」まとめ
会話でよく使われる「〜면서」を学んできましたが、理解できたでしょうか。似たような表現がいくつかあり、どの状況でどの表現を使うか最初は少し難しいかも知れません。動画などでどのような時に「〜면서」が使われているか何度か見ていくうちに、だんだん自然に違いがつかめるようになるでしょう。
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